~ストーリー~
時は大正九年。一高入学を目指して志高く上京した田神正崇が奇しくも出逢ったのは、
謎めいた美青年、侯爵家の御曹司・斎木蒼磨だった。
その時から、正崇の運命が狂おしく迸りはじめる───!!
愛憎入り乱れる、美しくも悲痛な大正浪漫幻想譚!!(帯より引用)レビュー感想されているサイトが多く、気になっていた作品。
なるほど、確かに各所ブロガーさんが言われる通り、
ボーイズラブなんだけど耽美

ボーイズラブというより耽美

そんな感じです!(どんな感じだ?)
だって蒼磨様の存在自体が耽美そのものですから。えろーッス
(以下、BLネタバレ感想です)
↓
↓
斎木家で下男として働きながら勉学をする書生・田神。
その田神が忠誠を誓うのが斎木家の若様・蒼磨。
純真で真っ白な田神に次第に惹かれていく蒼磨には隠された裏の顔があり
それを知った田神は蒼磨を拒否して…。
********************
書生の寺島、主治医の葛城、部下の吉野、年増の侯爵夫人などなど
”来る者拒まず”的に体を重ねることを処世術にしている蒼磨ですが
しかし唯一、田神に心惹かれる気持ちを蒼磨は大事にしている様子。
ですが義母の自殺から9年間、蔵に監禁されていた義妹・櫻子に
「逆らえませんよね?貴方は此れからは一生掛けて
櫻子に罪を償って下さりませ」と体を強要され厭々応じる蒼磨。
この義理の兄妹の間に何があったのか謎のひとつ。
長い髪を垂らし、口に紅をつけた蒼磨が夜中に父親の寝室に行くのもまた謎。
ももももしや…近親相●!??!ひぃぃ
なんてことも考えてしまいますが、蒼磨と櫻子の仲もイケナイ関係だし
義母の自殺理由もソッチ関係!??!
「寺島はね、本当はお兄様が殺したの」事を荒立てようとする櫻子の要らぬ言葉を聞かされた正崇は、
蒼磨の真実があるという蔵で、蒼磨が男女問わず体を重ねている数多くの写真を発見。
独占欲と嫉妬の塊になった寺島や吉野に対し
「死んで詫びろ」「じゃあ死ねばいいじゃないか」という言葉を蒼磨が発したために彼らは自害したようで…まさに愛憎ー

見損なって蒼磨の下を去ろうとする正崇に対し、
正崇に向けた愛を大事に大事にしまっておいた蒼磨もプッチン理性がキレた!?
「君も僕の処迄…堕ちて呉れないか。
僕から決して離れられないように滅茶苦茶にして上げる」正崇に強引にキス、両腕を縛っても~~~無理やり アーーーーーッッッッッ
蒼磨様にだったら滅茶苦茶にされてもイイ!と思ってしまった…蒼磨様というキャラがとても切なく寂しい人だから。
『僕を殺して呉れないか』という自虐的な台詞が物語の最初のほうにありますが
ゾクゾク感と、それと比例してワクワク感も与えてくれます。
この『呉れないか』と同じように、本編には『何(ど)う云う事だ』『見て御覧』など
現代では平がなで使用する用語をあえて漢字で表記しており、
物語の背景をより大正時代の雰囲気に感じさせるようにも。
ハードカバー・描き下ろしカラー画アリ・そして本編内容236Pに、1000円という定価も納得でした。
(ドロッドロとした重たい内容と同様に、本自体の重量も重いのですが^^;)





【参照リンク】
http://plaza.rakuten.co.jp/sealsoldier/diary/200804290002/
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この作品、現在終焉に向けて着々と直走っている様ですね。
櫻子と蒼磨様の確執の真相とか櫻子の驚愕の秘密など最近判明致しました。
てか改めて蒼磨様の周りには碌な人間が居なかったんだなとか
どんなに辛くても人間、自棄起こしちゃいかんよなとか。
(実際蒼磨様は正崇に逢うまで自暴自棄だったと思う)
この物語の核は基本的な人との関りじゃないかと最近思えました。
しかし今迄人間関係の全てが性交しか無かっただなんて偏りすぎだよ蒼磨様!
どうにもこの作品はBLとも違う気がします(作者本人もそのつもりは無さそう)
強いて言うならやっぱり耽美?
櫻狩り終了したら現在休載中の玄武開伝のいよいよお目見えですが
今週間少年サンデーの方にも連載してるから作者、大丈夫かなーと余計な心配をしてしまいます。
作品に合わせて自分も為るべく漢字を多用したら疲れました。
私は大正といえば関東大震災の印象が強いのですが年数合わないから
櫻狩りではネタにされそうに無いですね。
>kazunamiさまへ
そろそろ終わるのですね。どのような波乱がまた巻き起こっているのかハラハラです。
…実は上巻の次に発行された中巻をまだ読んでおりません。買おう買おうと思ってはいるのですが、どうも読む前に覚悟を決めなければ表紙を開けない気がしまして(><)←何の覚悟だ(汗;)